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"過去を受け入れ、未来を信じる:自己肯定感を取り戻す旅"

May 2

5 min read

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自己肯定感を失っていたあの頃の私にとって、それを少しずつ取り戻していく旅は、決して平坦なものではありませんでした。けれど今振り返ってみると、その過程の中には、いくつもの気づきや出会いがありました。いくつかの出来事が重なることで、私はようやく「本来の自分」と再会することができたのです。



自分自身と向き合う時間をくれた「学び」


最初のきっかけは、カウンセリングの勉強を始めたことでした。知識を学ぶという行為は、単なる情報のインプットではなく、「自分自身を知る」という旅の入口でもありました。

講義の内容を通して人の心の仕組みを知るたびに、自分の中にあった不安や傷、そして長年目を背けていた感情に、少しずつ名前を与えられるようになっていきました。それと同時に、今まで見ないようにしてきた自分の弱さや脆さにも優しく目を向けられるようになりました。

「私は私のままでよかったのかもしれない」そんな感覚が、少しずつ心の中に灯り始めたのです。そして、内側に眠っていた力や可能性にも気づき始め、自分の存在に対する見方が少しずつ変わっていきました。



自分のルーツに光を当てること


二つ目の転機は、「この国で私に何ができるだろう」と考えた時でした。

縁あってイギリスに住むことになった私は、異国の地で「自分はどんな存在なのか」を改めて考えるようになりました。言葉も文化も価値観も違う中で、私は日本人であることの意味を深く意識するようになったのです。

その中で、日本特有の美しい価値観――思いやり、人との調和、自ら与える姿勢――が、私の中で強く輝き始めました。どの国であっても、人と人が共に生きるために必要な「心のあり方」は普遍的であることに気づかされたのです。

もし私がこの文化の美しさを伝える役割を果たせるとしたら、それはきっと私自身の存在価値にもつながるのではないか。そんな思いが、私の中に新しい目標を芽生えさせてくれました。そして、それが自己肯定感を少しずつ育て直してくれるきっかけとなったのです。



幼い自分との再会


そしてもう一つ、大切な気づきがありました。それは、幼少期の自分を改めて見つめ直したときのことです。

幼い頃の私は、感情を豊かに表現し、独自の考え方や感じ方を持っていました。しかしそれが周囲と異なることで、時に「浮いてしまう」存在として扱われ、自分でもその部分を「良くないもの」だと感じるようになっていったのです。

私は、自分の本質を無意識に否定し、静かに心の奥に押し込めて生きるようになりました。

でも、大人になった今、その頃の自分を思い出してみると、ふと気づいたのです。あの感情豊かで繊細だった私こそが、「本来の私」だったのだと。それに気づいたとき、私は心の奥に封じ込めていた幼い自分と再会し、ようやく手を取り合うことができたような気がしました。

その瞬間から、「私はこのままでいい」と思えるようになったのです。



恐怖の正体を知ったとき


長年、私の心を縛っていたもの。それは、元夫との関係における恐怖でした。

一緒にいた時間の中で感じていた違和感、萎縮、そして「自分が悪いのかもしれない」と思うような場面の数々。それらの経験は、知らず知らずのうちに私の自己肯定感を深く傷つけていました。

でもある日、私はようやくその正体に気づきました。それは「ガスライティング」という心理的な操作だったのです。その構造を理解したとき、不思議と心の中にあった重たい影がすっと晴れていきました。

「私が悪かったわけではなかったんだ」そう思えたとき、私はようやく自分を赦すことができ、心の鎖が外れていくのを感じました。



自分の人生を、自分の手で描くということ


こうして振り返ってみると、私が今の私になるまでには7年という時間が必要でした。その間、何度も壁にぶつかり、立ち止まり、時に戻りそうになることもありました。

でも、少しずつ自分を見つめ、自分の声を聞き、自分を信じる努力を続けたことで、私はようやく大切な真実にたどり着きました。

7年という時間をかけて、ようやく私は気づくことができました。人生は、他人の期待に応えるためにあるのではなく、自分自身が「どう生きたいか」を自らの手で描いていくものだということ。

かつての私は、誰かの評価や、周囲の空気に合わせることで、自分の輪郭を保とうとしていました。でも今ははっきりとわかります。本当の人生の意味は、自分の心が望む方向に、恐れずに一歩を踏み出していく勇気の中にこそあるのだと。

過去は、ただ痛みを残す存在ではありません。

その一つひとつを受け入れ、丁寧に振り返ることで、私たちは学び、深まり、やがてそれを力に変えていくことができます。

未来は、漠然とした不安に押しつぶされるものではありません。

自分の信じる道を歩むことで、その先には確かに光が差し込むと、今では信じられるようになりました。

だからこそ私は、今日というこの瞬間を、以前よりもずっと大切に感じています。何かを成し遂げていなくてもいい。完璧でなくてもいい。ただ、“今ここにいる自分”を受け入れ、丁寧に生きる——その積み重ねこそが、私の人生をかけがえのないものにしてくれているのです。



あなたと共に歩むこれから


今の私は、たとえ困難があったとしても、「人生は必ず自分が描いたとおりに進んでいく」という確信を持てるようになりました。

もちろん、思い通りにいかないことも、まだまだあります。けれど、どんなときでも自分を信じ、自分らしい選択をしていく限り、未来はきっと明るい方へと導かれていく。そう心から信じているのです。

だからこそ、今の私はこう言えます。「何も心配しなくていい。私は大丈夫。」

この言葉を、あの頃の自分に、そして今、同じように苦しんでいる誰かに届けたいと思っています。

この確信は、7年前の私には想像もできなかったほど強く、揺るぎないものです。そして、それこそが、今の私にとって最大の力となっています。

これからは、この確信を多くの方と分かち合いながら、カウンセラーとして誰かの力になれたらと願っています。



自己肯定感を取り戻す旅は、一人では難しいこともあります。でも、共に歩む存在がいることで、心に灯る光は確実に変わっていきます。あなたの「Locus of Life(人生の軸)」を一緒に探しながら、新たな物語を描き直すお手伝いができたら、これ以上の喜びはありません。


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